■腸内細菌が肥満を手助けか/米研究
2010-03-08


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  http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2706844/5459516
     AFP BB News > ライフ・カルチャー >ヘルス 2010/03/08 
 米エモリー大学(Emory University)医学部のアンドリュー・ゲワーツ(Andrew Gewirtz)氏らが、3月4日の米科学誌サイエンス(Science)に発表した研究によれば、細胞が細菌の存在を感知する手助けをするタンパク質であるトール様受容体5(TLR5)が免疫システム中で欠乏するよう遺伝操作したマウスを使った実験によって、食べ物の消化を手助けする腸内細菌が正常に働かない場合に、かえって肥満の原因となってしまうことがあることを突き止めたという。

 この実験でのマウスの免疫システムは、TLR5の欠乏した状態でも細菌を制御し続けたが、正常な場合と比べて弱く、細菌構成が変化したほか、低レベルの炎症が起こり、インスリン受容体の感受性が弱まった。この結果、TLR5欠乏マウスは、食べる餌の量が正常なマウスより約10%増え、体重も約20%増加、メタボリックシンドロームとなったという。
 これは、腸内細菌叢の中で不適当な種類の細菌が勢力を強めると、低レベルの炎症が起き、前糖尿病状態となって食欲が増進されるからだという。

 何かと座りっぱなしの生活スタイルや栄養過多な食事が肥満の原因だと云われるが、過剰なカロリー摂取の背景には無規律な食習慣のほかに、食欲や代謝に関与する腸内細菌が関わっている可能性を示すもので、少なくとも一部の肥満については、インスリン抵抗性が原因で起きている可能性があると分析している。

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