米メイヨークリニック(アリゾナ州)神経学教授のJoseph Sirven博士によれば、健康的に年を取る秘訣は、忙しくあり続けること、それも運動や身体的活動ばかりでなく、むしろ精神面、認知面で常に活動的であることが重要だという。65歳を超えても仕事を続けたければ、自分の特質と短所を見極める必要があり、高齢者は機敏に動くことはできないが、知恵・経験があり、過去の不況を体験している点でも若い人から評価される可能性がある。
米スタンフォード大学(カリフォルニア州)精神科臨床准教授のJoy L. Taylor氏らが、医学誌「Neurology(神経学)」2007年2月号に発表したところによれば、40〜69歳の非職業パイロットを対象に年齢が認知能力に及ぼす影響について検討した結果、60〜69歳のパイロットは、最初は若いパイロットに比べて技術が劣っていたが、フライト全体の成績では差が小さくなったほか、時間とともに「回避」能力については若手よりも大きな向上がみられることがわかったことより、技術を磨き続けることで仕事の実績に差が出るという。
退職する平均年齢を過ぎても仕事を続けるには、新しい言語や楽器を学ぶなど、常に新しい取り組みに自分を駆り立てることが必要で、仕事の技術の維持、運動や健康的な食生活により、認知面と身体面の健康は両方とも同じくらい重要であるという。
セコメントをする